面接は緊張するものであり、やはり面接する以上は「採用」されたいですよね。ただ、自分がその医院に合っているかも、長く勤務をするにはとても重要になってきます。自分に合っていないのに、自分を押し殺して採用になっても結局長く続かなくなります。緊張したばかりに本当の自分を出せなくて不採用になってしまったというのは後悔が残りますが、リラックスして本来の自分をアピールできたのに不採用になった場合は、医院と求めているものが違ったという事でリセットし、次にトライしましょう。
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面接は大学試験ではありません!
本音を話さない面接は意味がありません。 大学試験ではないので、「合格」を勝ち取るものではないことを理解しましょう。以前、歯科医師の面接に同席していた時のことですが、院長の質問攻撃にも臆することなく花丸をつけたくなるような「ベスト回答」で答えられていました。素晴らしい回答だなと感心をしていたのですが、 その帰り道、先生に「素晴らしく完璧な答えでしたね」と話したところ、その先生は、「院長があの質問をされたのは、 僕にこういうことを聞きたかったのだと思います。こういう回答を求めていたのだと思います。」と言われ私は唖然としました。 あの質問の答えは先生の考えや気持ちとは違って、院長が答えて欲しい内容を考えて答えたという事です。やはり頭が良い方なのだなと別の意味で感心してしまいました。
最高の答えを口にしても、あなたの考え方は真反対のことを考えていたとしたら、今日の面接は何の意味があったのでしょうか?面接でお互いの何がわかったのでしょうか?
面接というのは、お互いを知り合う場でもあります。 どういう人かを知った上で、この先生ならうちの医院で働いていけるな、一緒に頑張って行けるなという人を院長は採用しようと思って面接をされています。 また求職者も同じで、院長の人柄や医院の雰囲気をみて自分が働きやすいか、働きたいと思うかという事を考えるために見学や、面接をしているのです。 面接は大学入学の試験ではありません。最高の回答をして合格するというためのものではありません。 偽った自分を見せて採用してもらっても、あなたが一番やりにくいだけで、毎日の仕事を続けられないだけです。 面接では本当のあなたで勝負しましょう。
これはおかしいぞ!
一般の大学であれば卒業する前に学生たちは就職試験を受けます。これを突破するために多くの本を読んで大人としてのマナーを身に着けるのですが、 医師・歯科医師という方々はこれが無いせいか、正直「ちょっとおかしいぞ!」という事が面接で見受けられます。
コートを着たまま?
冬の面接時、コートを脱がないで医院に入っていく人が非常に多いです。ひどい場合、面接の場でも着たままの人がいます。 なぜこういうことになるかといえば、医院に入ってしまえば、まず待合室が狭く、患者様が座っている状態の中でコートを脱ぐという動きがしづらくなるのです。 その後診療スペースを通って奥の狭い院長室に通されます。ここまできてしまうとコートを脱ぐタイミングを失くしたまま面接を受けるという状況に陥ってしまうのです。 しっかりスーツを着ているのに勿体ない話ですね。コートは医院に入る前に脱ぎましょう!
履歴書の渡し方
履歴書の渡し方も大変お粗末な方がたくさんおられます。まず、緊張をしているのか、履歴書を出さないで呆然としている方が結構おられます。椅子に着席する前に履歴書を提出して、よろしくお願いしますと言いましょう。
まず履歴書は専用の封筒に入れて持っていくのが正解です。郵送するわけではないので、ガチガチに糊付けする必要はないのかなと思います。クリアファイルで提出される方もおられます。この提出方法で院長からクレームなどを言われたことはないので悪くはないと思いますが、一番いけないのはこのクリアファイルに数枚の履歴書を挟んで、その一枚を院長の目の前で取り出して渡すというのは頂けません。数枚の履歴書を用意しているという事は、他にも面接に行きますよという事を暗黙で伝えているようなものです。
また、使い古しのクリアファイルや、キャラクターのクリアファイルもNGです。
もし郵送ではなく面接の当日に持参するからという事で、クリアファイルで提出するのならば、せめて新しい透明のクリアファイルに提出用として準備しましょう。
当然のことですが、履歴書の向きは院長の方を前に向けて、「よろしくお願いします」と差し出します。初歩的なお話ではあるのですが、出来ていない人がたくさんおられます。ただ渡せばいいという意味で「ひょい」と簡単に手渡しする人がおられます。とくに、新卒ではなく、経験者の転職の場合やベテランの方ほどこういう方が多いので注意して下さい。
院長に渡された名刺を片手受け!?
歯科医師の先生は「名刺」というものに不慣れな方が多いです。 院長ですら、反対向きに名刺を渡されるなど名刺の扱いに慣れていない方が多いのが現状です。 最近、面接の際に名刺を渡される院長も増えてきました。差し出された場合は、「丁寧に両手で」名刺を頂きます。 頂いた名刺は本来は自分の名刺入れの上に載せるのですが、ほとんどの方が名刺入れは携帯されていませんので、 頂いた名刺は、テーブルの左側にそっと置いておき、最後に忘れずに持ち帰るようにします。 名刺だけテーブルの上に忘れて帰る人もいましたし、面接の途中にノートなどを広げて名刺を落とす人もいます。 名刺はその方の「顔」とも言われます、忘れて帰ったり、落とすなど失礼極まりない行為です。
置いて帰るの?
医院の説明などでパンフレットを広げて説明される場合があります。もちろん院内のマニュアルなど院外持ち出し禁止の物もたくさんありますが、 一般的に配布されているようなパンフレットは最後に「頂いてもよろしいですか?」と確認して持ち帰るようにしましょう。 テーブルに置いて帰ろうとする方が結構多くおられます。持ち帰ってはいけないのだろうと遠慮されているのだと思いますが、 医院側は、「興味がないのかな?」と思ってしまいます。 「とても興味があるから帰ってゆっくり見たいです」という想いで「頂いてもよろしいですか?」と聞けば、 医院側はたいてい喜んで、「どうぞ、どうぞ」と言ってくれるはずです。
一人の部屋でも見られている!
歯科医院の面接では狭いカウンセリングルームに通される場合もありますし、たまに院長室に通されて院長が来られるのを待たされるという場合もあります。
特に院長室の場合、興味深いものがデスクに置きっぱなしになっていることも多いです。書類をのぞき見したり、キョロキョロとするのは厳禁です。最近はカメラを設置しているところも多く、少しの間、カメラでこちらから見させて頂いてますとはっきり言われた医院もありました。気をつけてください。
面接での常識 Q&A
面接では、相手の人柄や医院の雰囲気を見て、一緒に働ける人を採用することを目指しています。
面接は合格を勝ち取る場ではありません。本当の自分を出して相手との相性を見極める場です。
冬の面接ではコートを医院に入る前に脱ぐべきです。結構歯科医院の場合、着たまま入ってしまう方が多いため、気をつけるようにしましょう。
履歴書は専用の封筒に入れて持参し、面接前に提出しましょう。向きは院長の方を向けて渡します。
面接で重要なのは、作り上げた自分を見せることではなく、常識ある態度と適切な受け答えです。
まとめ
面接で重要なのは、作り上げた自分を見せることではありません。常識ある態度と、適切な受け答えができるかをチェックされます。事前の準備や心がけをすることによって過度に緊張することもなく、本来の自分を出せるはずです。